主食はパンで副菜が「お米」!? フランスの食事で驚いた「お米」の食べ方の話
フランスで暮らしていると「え、そんなことするの!!」「マジですか!?」と、驚くことがいっぱい。日本では知ることのなかった事柄が、日常のあちこちに転がっています。それはもう、ネタの宝庫!
そんなわけで、南仏での暮らしの中で見つけたおもしろいことや意外なモノをどんどんお伝えしていきます♪
今回はフランスで生活して驚いた「パン」「お米」にまつわるお話です。
【意外とお米をよく食べます】
当地で暮らし始めて間もない頃に発見したのが、フランス人もお米をよく食べること! 食卓に白いごはんが登場するのは珍しくないし、フレンチのレストランでもごはんは定番……の、「付け合わせ」です。
「付け合わせ!? ご飯が付け合わせってどういうこと?」
そうなんです。当地では、ごはんはおかず、副菜のポジション。肉や魚などメイン料理の横に、野菜と一緒に添えられているイメージです。そしてまた、ごはんは塩とバターで味付けされていることが多いのです。
【ごはんの日でもパンは欠かせない】
ごはんは副菜の位置づけだから、食卓には必ず主食のパンが並びます。これはもちろん、レストランでも同じ。日本人としては「ごはんを食べているのに、さらにパンも!?」と思ってしまうけれど……。
フランス人の義母曰く「パンはフランスの食卓に欠かせないものです。こちらではフォークとナイフを使って食事をするので、パンがないとお皿に残ったソースを楽しめないですしね。パンにはいわば、スプーンのような役割もあるんですよ」とのこと。
そんなわけで、リゾットなどごはんものの日でもパスタの日でも、パンは必須なのです。
【フランス流お米の炊き方】
そしてまた、びっくりするのがフランスで食べるごはんの味、そして食感! こっちのごはんは味も粘りもなく、どうしてこんなにパラパラしているんだろう? と疑問に思っていたところ……その秘密はご飯の炊き方にあったことが判明。
さて、フランス人はどうやってお米を調理するのか? それはとってもカンタン♪ 炊くのではなく、茹でるのであります!
沸騰した水に塩を入れ、お米をザザッと入れて、芯に火が通るまで茹でればできあがり☆ なんだかパスタの茹で方みたいですが、これは “クレオール式” と呼ばれるお米の調理法です。炊飯器を持ち合わせていない家庭の多いフランスでは、この方法が一般的。
もっちりふっくらした炊飯器で炊くごはんとは、だいぶ異なる仕上がりです。でも茹でたお米はさらりとして軽い食感なので、パラッとしたお米がメインのライスサラダを作るときなんかにぴったりですよ!
ただクレオール式ではお米を研がずにいきなり茹でるので、ぬかのニオイが気になるかも……。フランス流の調理法を試すときは、2回ぐらい研いでおくとよいかなと思います。
【フランス式のごはんとラタトゥイユは夏の味】
ちなみにフランスの家庭では、夏野菜の煮込み料理「ラタトゥイユ」に、ごはんを合わせることが多いんですよ! さらりとしたごはんに、トマト味のソースが絡んでおいしくいただけます。
ラタトゥイユには、炊いたごはんよりも茹でたごはんが合う!! そして白ワインが欲しくなるーッ! 夏野菜がおいしくなるこれからの時期、この組み合わせでフランスの家庭の味を楽しんでみてはいかがでしょう?
執筆:sweetsholic (c)Pouch
Photo:(c)Pouch