見た目も味も本物のフライドチキンそっくり / 注目のベジタリアン&ビーガン向けレストランがロンドンにオープン
その昔、ベジタリアン(菜食主義)の人にとって、外食先を探すのは至難の業でした。私がベジタリアンだった20歳くらいの頃は、非常に苦労した記憶があります。
そのベジタリアンや「ビーガン」、いわゆる完全菜食主義で、肉だけでなく卵や乳製品も口にしないという人にとって理想的なお店が、イギリス・ロンドンのハックニー地区にオープンしたようです。
もし当時、こんなレストランが近所にあったら、毎日のように通っていたかも……。
【チキンのようでチキンでない】
1月14日にオープンした「テンプル・オブ・セイタン(Temple of Seitan)」では、ベジタリアンのためのフライドチキンが販売されています。
このメニューは、正確にいえば “フライドチキンによく似たフライ” 。チキンのように見えますが、セイタン(グルテンミート)が使われています。
グルテンとは、小麦粉に含まれる “たんぱく質” のこと。日本ではおなじみの食材「お麩」も、同じグルテンを使った食品の仲間です。
【味にも強いこだわりが!】
肉や魚などを食べる食生活からベジタリアンへと生活スタイルを変えた人たちにとって、ボリュームがあり、まるでお肉を食べたかのような満足感を得られるグルテンミートは、なくてはならないもの。
海外サイト「Mashable」が伝えた「テンプル・オブ・セイタン」共同創設者レベッカ ・マガイネスさんの話によると、このお店では、彼女が好きなビーガン前の料理をアレンジして作っているそうで、フライドチキンは小麦グルテンに大豆や調味料を加えることで、食感や味を再現しているんですって。
【菜食主義でも、お肉の「味」は好き】
10年前にビーガンになったというマガイネスさんは、「ビーガンはしばしば、動物性の食べ物の味を嫌うと思われているようですが、実際はそうではありません」とコメント。環境や健康のことを思ってスタイルを変えるだけで、味が苦手だからビーガンになるわけではない、とも語っています。
人生の途中で急にベジタリアンになり、再び肉を食べる生活に戻った私としましては、この意見に大いに頷けました。
「ビーガンとして暮らしていきたいけれど、お肉の味は好き。食べる楽しみを大事に、美味しいものを食べたい」という視点から作られたということは、味にも期待が持てそう♪
【食べてみたい〜!!】
「Temple of Seitan」インスタグラムによると、フライドチキン風メニューのほかに、ハンバーガーやサンドイッチ、さらにはグルテンフリーナゲットなんてものまであって、バラエティーに富んだラインナップとなっているようです。
このお店、日本にもオープンしてほしいなぁ……そしたら絶対に、食べに行くのに!
注:ビーガンとは完全菜食主義者で、卵や乳製品を食べず、動物に由来する素材(革製品・ウール・シルクなど)を身につけない生活のことですが、この記事では食事に限定したビーガン(ダイエタリー・ビーガン)のことも含まれています。
参照元:Instagram @templeofseitan、#templeofseitan、#templeofhackney、Mashable
参考リンク:NPO法人 日本ベジタリアン協会
執筆=田端あんじ (c)Pouch