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「サチコと神ねこ様」コミックス出版記念トークイベントの様子を大公開! コミックスの制作秘話がもりだくさんでした

   



2019年9月23日、TSUTAYA桜新町店で「サチコと神ねこ様」の出版&トークイベントが開催されました!

なぜ、「サチコと神ねこ様は生まれたのか」「表紙に隠された意味とは?」「キャラクターたちにモデルはいるのか?」など、奥深いトークが満載だったのでレポいたします!

■「サチコと神ねこ様」の連載のきっかけは?

wako先生:ちょうど育休があけて、そろそろ復帰したいなと思っていたところ、知り合いづてにポーチ編集部で「4コマを描けるひとを探している」という連絡がきたのがキッカケです。

Pouchはニュース媒体なので「時事ネタを扱ったり、いじれる方がいい」と言われまして、当時STAP細胞で元・理化学研究所の小保方晴子さんが話題だったので、小保方さんをいじれる理系の女を主役にしようってことになり、女性向けなら猫じゃん、喋る猫いたら便利じゃん……という感じで『サチコと神ねこ様:は誕生しました。

■サチコは小保方さんを意識したキャラクター!?

wako先生:実は、サチコは小保方さんにコンプレックスを抱いているんですよね。小保方さんは早稲田大学の院卒業後に理研(理化学研究所)に入った方なのですが、サチコは東工大卒の院卒で理研に落ちたという裏設定があります。

Pouch編集部:同じリケジョでも、サチコと小保方さんって対照的ですよね

wako先生:わざと対照的に描いています。以前、出版した角川版のコミックスの表紙では、サチコの部屋を描いてるんですが、小物にピンクが多いんですよね。それは、小保方さんと真逆でありながらも、どこかに共通点がほしかったからなんです。

 

■理系をテーマに漫画を描くもうひとつの理由

wako:たとえば水素水だとか、コラーゲンの経口摂取とか……今の世の中、女性が都合のいい言葉でカモにされることが多いじゃないですか。別に女性だって科学の知識は学校でも習うし、バカじゃないのに、それが非常に悔しいなと思っていて。それで理系ネタを描いてる部分もあります。

もっと女性が科学的知識でイニシアチブが取れるようになって欲しいと思いながらこのマンガを描いてます。

Pouch編集部:この漫画を読んでると科学的な謳い文句について自分で考えたり、調べたりするきっかけになると思います

wako:サチコ自体が、社会を信用してませんからね。だから都合のいい話は疑うんですよね。私自身も皆さんにも「うまい話があるわけがない」と、疑うことを念頭においてほしいなという思いはあります。

■wako先生は理系なのか?

Wako:この質問、しょっちゅう聞かれますね。もともと私は理数系の高校に通ってたんですよね。ただ、大学は中退して学位はもってないので、マンガの科学的な考証や論文の解読は、高校時代の恩師やラボで働く友人に協力してもらってます。

Pouch編集部:ちなみにこの会場に理系の人はいらっしゃいますか?
(*会場では誰も手をあげませんでしたが、アンケートを見ると理系関係者が多かったです…みなさんシャイですね)

■コミックス新装版のウラ話

wako:収録内容に関しては、私ができれば、時事ネタ、オリンピックネタ、都知事いじりは入れたいと伝えたら、祥伝社さんが腹をくくってくださいました。

Pouch編集部:かなりエッジの効いたセレクションになってますよね。ちなみに、固有名詞については大半が伏せ字にしている程度なんですが、大人の事情で歌詞だけは変更されてます。「神ねことカラオケ」のあたりはwebで公開されてるものと新装版コミックスで違いを見比べてみると面白いかも。

■1巻と2巻の表紙に小ネタがあるよ!

wako:今回は表紙に小ネタを仕込んでまして、まず1巻のサチコが持ってるカップのところに、ニュートンが言ったとされる「巨人の肩」という有名な一節が描かれています。

「If I have seen further it is by standing on the shoulders of Giants.
(訳)私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです」

これは私がいちばん好きなニュートンの言葉なんですよね。実は本当にニュートンが言ったかの定かではないんですが、科学という言葉をひとことで表しているなぁと。

ニュートンを使ったのには理由があって、前回の角川版コミックスの表紙で雑誌「Newton(ニュートン)」の絵を描いたんですよね。

それを見たNewton編集部の方が「自分が担当した号が描いてある」とリプライをくださって、お付き合いが始まりまして、新装版コミックスでも再びニュートンにまつわるものをを描いて、ラブコールを送ったという形になっています。

Pouch:では次に2巻ですね。サチコが唐揚げ棒くわえているんですけど……

Wako:もともとは、くわえタバコの予定だったんですけど、今のご時世に合わないということで、唐揚げ棒になりました。そしてパーカーの胸元にはセロトニンの構造式がデザインされています。セロトニン、理系の人たちには人気あるんですよ。

■読者からの質問

事前に読者の方から募った質問にも答えていただきました。

(1)先生は登場人物の誰に似ていますか? やっぱりサチコですか?
wako:どのキャラクターも自分の中のかけらみたいなものを大きくして描いていますね。サチコのコンプレックスの塊みたいな部分も自分の中にあるし、神ねこみたいに「全部許すよ」って気分のときもあるし……、でも尾崎はちょっと違うかも。

(2)神ねこのキャラクターたちにモデルはいますか?
wako:います。まず、サチコは高校時代の友達で、慶応の某研究所にいまして、婚活を9回失敗して非情にこじらせた女性です。尾崎も私の友達がモデルです。住職じゃないし、尾崎ほど人間はできていませんが(笑)

ただ、木下にはモデルはいません。あえてモデルをいうなら、私の周りにいる理系の人たちに共通する部分をキャラクター化したって感じですね。めんどくさくて、めんどくさくて、めんどくさくて……でもイケメンにしたから許してほしいですね。

(3)wako先生は犬派ですか? 猫派ですか?
wako:犬派ですね。ゴールデンレトリバーが好きです。

(4)コミックス化で大変だったことは?
wako:コミックスの締め切りが7月末だったんですけど、どうしてもフジロックに行きたくて、アクアマリンふくしまの取材も絶対行きたくて、寝ないで頑張っていたら息子が熱を出したりして……。どうにか終わらせてフジロック会場についたら祥伝社さんから「すみません、原稿いくつか送られてきていません」と連絡があって、夫に「代わりにデータを送ってくれない?」と頼んだら無理で……祥伝社さんが待ってくれたのでどうにかなりましたが。7月は大変だったけど遊びましたね。


このあと、来場した読者の方との質疑応答もあったりと、盛りだくさんな内容で、最後はサイン会を行いました。読者のみなさまから、たくさんの愛と応援を頂きとても素晴らしい時間となりました。

会場にお越しくださいましたみなさま、ありがとうございました。これからも「サチコと神ねこ様」の応援よろしくお願いいたします!

執筆:Pouch編集部
撮影:百村モモ
Photo:(c)Pouch

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