カップルだらけと噂のオシャレなスーパー銭湯にひとりで行ってみた結果…ある場所には誰もいなくて天国だった
ファミリー向けの施設が多いスーパー銭湯ですが、最近増えてきているのがおしゃれなスパ施設。これまでのイメージとは一線を画する “映えるスパ” が若者の間で大人気です。
しかし、ネットのクチコミなどを見ると「カップルだらけ」「すさまじい光景が広がっている」という声も……。
毎月1のつく日(1日、11日、21日だけ)は「ステキなぼっちの日」。Pouchでは担当ライターが体を張ってぼっちの限界に挑み、ぼっちの可能性を広げるべく、世の中のさまざまな場所でぼっちでも楽しく過ごせるかどうかを誠心誠意、検証しています。
果たしてぼっちが行っても楽しめるのか、激混みとウワサのおしゃれスパに週末ひとりで行ってみましたよ〜。
【まるでグランピング施設のような店内】
向かったのは首都圏の某県にあるスーパー銭湯。繁華街からは離れた場所にあり、駅からも徒歩10分以上。
店内に入ると、最近流行りのグランピング施設のようなオシャレ空間が広がっていました! 一般的なスーパー銭湯に比べると圧倒的に客層が若く、大学生くらいの男女が館内着を着て、ワイワイはしゃいでいます。
料金はまる1日いても1200円ほどと、都心のスーパー銭湯よりも安めなのも、若者に人気の理由かも。
お風呂のほかにカフェやコワーキングスペース、ハンモックエリアや漫画ゾーン、屋根裏部屋などのエリアが。入浴前に店内をひと通り歩くと……。たしかに店内の半数は若いカップル。残り2割が女子会、2割が男女混合グループ、残り1割がファミリー客とぼっち客といった感じです。
そして、噂どおりカップルの密着度がハンパない。
【ハンモックと屋根裏はカップルの世界】
しかし覚悟してきたからか、正直イチャイチャはそこまで気にならず。店内が明るいので、いやらしい感じではないんですよね。例えるなら、家にふたりきりでくつろいでいる様子のまま、スパにいる感じでしょうか。
しかし、一部エリアは事情が違います。施設のウリであるハンモックはカップルのふたり乗り上等。一番すさまじいのが屋根裏部屋で、薄暗いせいか、抱き合うカップルでひしめき合っていました。そこにぼっちの居場所はありません……。
【スパなのにお風呂に誰もいない!?】
休憩エリアでこの混雑では、風呂場はさぞ芋洗い状態だろうと思いながら浴室に向かうと……。
あれ??? 誰もいない……。
露天風呂もある広い浴室には私以外に2人しかおらず、ほぼ貸し切り状態。カポーン、ザバーっとお湯の音だけが響き、ここだけ別世界のよう……。いやいや、ここスパなんだけど。泥パックもし放題だよ?
ちょうどサウナでロウリュイベントが始まる時間だというので、サウナ室に行くと……。20人以上入る広くてきれいなサウナに、私と女性2人だけ。サウナブーム、まだ若者に届かずか。
水風呂も大きくて、露天に休憩椅子もきっちり設けられていたりと、サウナー的にはかなり理想的な場所なので、これを独占できるのはかなり贅沢です。
常連だという女性に「いつもこんな感じなんですか?」と聞くと「うん、ここは誰もお風呂に入らないのよ」と。
そういえば、休憩スペースにいた女の子たちは髪もメイクもバッチリだったんですよね。映える写真を撮ることや彼とのデートが目的なら、たしかにメイクは落とせないかも……。
ところが、それまで誰もいなかった浴室に若者と子供が急にわらわらと集まってきました。何ごとかと思ったら、泡風呂イベントがスタート。泡マシンから勢いよく泡が放出され、静かだった浴室に歓声がひびきます。
スパなのに、特別なイベントがないと浴室に人が来ないのか……と、カルチャーショックを受けたのでした。
【風呂を楽しみたい派にはアリ】
ぼっちで行ってみて思ったのは、カップルは完全にふたりの世界に入っているので、そこまで孤独を感じないということ。店内にはイチャつくカップルを横目にひとり黙々と資格試験の勉強をする人もいて「頑張れ!」と思わず応援しましたね。
カップルだらけの屋根裏部屋とハンモックは辛い空間でしたが、浴室は人がいなくて他のスパよりむしろ快適。純粋にお風呂を楽しみたい人なら、逆にアリかもしれません。
風呂快適度 ★★★★★
若者度 ★★★★★★★★★★
ぼっち度 ★★★★★
執筆:御花畑マリコ
illustration: (c)Pouch