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世界を泣かせた天才子役・寺田心くんの演技に注目!『ばあばは、だいじょうぶ』は心あたたまるストーリーです

   



【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、ネタバレありの本音レビューをします。

今回は映画『ばあばは、だいじょうぶ』(2019年5月10日公開)です。

ブックオフのCMが超話題の寺田心くんは、本作でミラノ国際映画祭最優秀主演男優賞を受賞しました! 原作は同名の絵本。おばあちゃんの認知症を孫目線で描き、寺田心が本領発揮の名演を見せる感動作です。

【物語】

気の弱い小学生の翼(寺田心)は、両親とおばあちゃん(冨士眞奈美)と4人暮らし。翼はおばあちゃん子で、学校でいじめられたり、悔しいことがあったりすると、ばあばに話を聞いてもらっていました。「大丈夫だよ」と言ってもらえると、安心できるからです。

でも最近、ばあばの様子がおかしい。得意の編み物ができなくなったり、同じことを何度も聞いてきたり……。変わっていくばあばを見るのが辛くて、翼は、ばあばに近寄らなくなっていきました。そんなある日、ばあばが行方不明になってしまうのです。

【心くんの豊かな表情に注目!】

認知症がテーマの映画は重くなりがちですが、この映画の魅力は温かさと素直さです。それは認知症になっていくおばあちゃんを心優しい孫目線で描いているから。

心くんが演じる翼は、学校では言いたいことも言えずモジモジしている男の子。からかわれてばかりで毎日モヤモヤを抱えながら下校していますが、ばあばの顔を見た途端に「ばあば~!」と、パアアアっと晴れやかな表情になるのです。

ばあばが翼の明るさのスイッチみたいな感じ。ブックオフのCMでも表情を180度変える芝居を披露している心くんならではの演技で、この表情の豊かさこそが心くんの魅力でしょう。

ジャッキー・ウー監督は翼役のオーディションのとき、部屋に心くんが入ってきて声を聞いてすぐに「翼はこの子だ!」と決めたとか。心くんの演技は人をトリコにする独特の世界観があり、なんかクセになるんですよね。

【冨士眞奈美さんと心くんのW名演】

認知症の症状が徐々に表れてくる難役のばあばを演じた冨士眞奈美さんはベテランならではの巧さ!  心くんも冨士さんの凄い演技を見て「本当にいろんなこと忘れちゃったのかな?」と、不安になってしまったそうです。

でも、ばあばの変化と、とまどう翼の関係はこの映画の要ですから、ふたりの名演が本作を支えているといっても過言ではないでしょう。とにかく翼が、いろんなことを忘れていくばあばを受け入れようと懸命になっていく様子が健気で泣ける! 

また、ばあばの息子とお嫁さんも良いんですよ。特にお嫁さんがやさしい! 実の娘2人はお嫁さんに母親の世話をすべて押し付けようとするという意地悪な小姑なんですが、お嫁さんはちゃんとお姑さんを受け止めていく。「翼のやさしさはママに似たんだな~」と思ったりして……いい家族だ~。

【天才子役・寺田心の今後に期待!】

映画『ばあばは、だいじょうぶ』は、心くんの熱演を見るのにはバッチリの映画ですが、次回は心くんの爆笑コメディをスクリーンで観たいと個人的に思います。

彼はコメディもこなせる演技力があると思うんですよね。日本全国を号泣させたり、爆笑させたりできる無限大の可能性を秘めている心くん。子役はあっという間に大人になってしまうから、心くんには今の個性を大事にしながら成長していってほしいです。彼自身は明るい優等生ですが、何をしでかすかわからない個性もあるので、そこを活かしてくれる映画人に出会えるといいなと思います。

天才子役から唯一無二の俳優へ。寺田心くんの今後に期待しつつ、まずは映画『ばあばは、だいじょうぶ』を見て、心くんの演技に泣いてください。

執筆=斎藤 香 (c)Pouch

ばあばは、だいじょうぶ
(2019年5月10日(金)より全国イオンシネマで公開 ※一部劇場を除く)
監督:ジャッキー・ウー
原作:楠章子『ばあばは、だいじょうぶ』(童心社刊)
出演:冨士眞奈美、寺田心、平泉成、松田陽子、内田裕也、土屋貴子、久保寺淳、小暮智美、金内真弓、金島清史、真上沙剣、板倉佳司

©2018「ばあばは、だいじょうぶ」製作委員会

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