おもちゃの望遠鏡みたいだケド…実は「視力検査キット」! 誰でも簡単に組み立て&検査ができるんです
近視・遠視・乱視といった “屈折異常” は本来、適切な検査や処置をせずに放置すれば、失明につながりかねない深刻な症状です。
通常は、視力検査をした上で、メガネやコンタクトレンズを使用するなど対処ができますが、そもそも視力を測定するシステムが普及していない国や地域が、世界にはまだまだたくさんあるというのが現状です。
そこで生まれたのが、インドの「 LVPEI Center of Innovation」によって開発された、誰でも簡単に組み立てることができる視力検査キット「Folding Foropter」。
一見するとオモチャの望遠鏡のようにも見えますが、検眼医による視力検査をかなりの精度で再現してくれるというんです。
【簡単に組み立てられるよ】
視覚障害は、健康状態に悪影響を及ぼすだけでなく、教育や雇用の機会を奪う可能性も大きいもの。結果的に生活の質が低下して、その状況からなかなか抜け出せなくなってしまう可能性もあります。
「Folding Foropter」は、こうした問題を打破できるかもしれない、画期的な発明。
レンズがはめ込まれた2枚の厚紙を筒状になるよう組み立てて、2つの筒を組み合わせるだけで、簡単に視力検査の装置が完成します。
レンズを通して壁に貼ったモチーフを見ながら、焦点の合うところまで筒をスライドさせていけば、簡単に視力測定できるスグレモノ。
しかもその精度は、正式な機器を使って測定したときと比べても±1の誤差で収まっているというから驚きです。
【使いやすく低コストで、グッドデザイン!】
レンズがはめ込まれているほかは筒にメモリが記載されているだけと、その仕組みは至って単純ですが、このシンプルさこそが使いやすさと低コストという長所を生み出しています。
折り畳み式というデザインは出荷するのにも効率的ですし、専門の技師やお医者さんがいなくても測定器を作って視力検査ができるという点も、医療の行き届いていない地域などで活用しやすいポイント。
見た目もフツーに可愛らしいので、世界中でニーズがあるような気がしますよね。
【広く普及されますように】
組み立てる手順も拍子抜けするほど簡単なので、小さな子供でも難なく作れそう。工作を連想させるから、楽しみながら完成させることができるのではないでしょうか。
「Folding Foropter」の公式サイトでは、現在PayPalによる寄付も受付中。広く世界に普及して、1人でも多くの人が視力検査を受けられるようになるといいですね!
参照元:Folding Foropter、YouTube
執筆=田端あんじ (c)Pouch