東京・豊洲「チームラボ プラネッツ TOKYO」ってこんなふうにスゴいよ! 7つの体験型アート作品からスタッフ直伝の楽しみ方まで徹底的に紹介します
2018年7月にオープンした「チームラボ プラネッツ TOKYO」。 ゆりかもめ・新豊洲駅の目の前、東京メトロ有楽町線・豊洲駅からも歩いて10分ほどの場所にある、デジタルテクノロジーを使用した体験型の展示会場です。
こちらのプラネッツで特筆すべきは「裸足」で作品を巡ること。より身近に、より直接的に作品を楽しむことができるんです。
20代の乙女たちから「デートするならチームラボですよ!」と言われ続け、今回初めて(カメラ係を連れて独り身で)潜入したのですが……今まで行かなかった事を後悔するほどの! 圧倒的な! それはもうものすごい世界だったのです。この感動を共有したい……!
ということで、今回はひとつひとつの作品の様子や、スタッフさんに教えてもらった作品の楽しみ方など、徹底的にご紹介!
【ワクワクが止まらない! 全部で7つの作品】
「チームラボ プラネッツ TOKYO」は、建物内で体験するアート作品を、それぞれ楽しみながら順番に巡っていくというもの。館内は照明をかなり落としてあり、体験するまでどのようなものか見えてきません。
ここにある作品は、全部で7つ。うち3つは水に入る作品なので、必然的にゲストは水に濡れることになります。といっても、靴下や荷物などは無料のロッカーに預けることができ、水をふくタオルは作品のあとにちゃんと用意されています。なので、服装と時間帯にだけ注意すればその世界にズブズブ〜っと没入できるのです。
1.坂の上にある光の滝 / Waterfall of Light Particles at the Top of an Incline
最初に出会う作品は、真っ暗闇のなかで美しく光る滝と、そこからの水が流れ落ちる坂。
幻想的でキレイだなぁ〜と眺めているとスタッフさんから「滝に向かって登りましょう」と言われました。え、滝に向かって歩くの? しかも斜面だよ? 水の勢いとか色々不安なんですけど!
と思って一歩踏み出すと、納得。足元に水が流れてくるのですが、地面は滑りにくくなっているのです。手すりもついているので、危なくなく、意外とスイスイ登れました。
水の音の響きわたる暗闇の中、光に向かって歩き続けていると、だんだん清々しい気持ちになっていきます。
2.やわらかいブラックホール – あなたの身体は空間であり、空間は他者の身体である
なんだか殺風景なこちらの空間。「何が起きるのかな」と思って足を踏み入れると……足が、カラダが、ズブズブズブ〜と沈んでいく! 最初はあせるけど、すぐにこの沈み具合がものすっごく気持ちいいことに気づきます。
出口に向かって進んでいく間、カラダが作品に溶けていくような不思議な心地よさに包まれるのです。
人をダメにするクッションがこの世にはありますが、この作品は人を液体にするものだと思いました。
3. The Infinite Crystal Universe
無数の光るドットが浮かぶ空間。足を踏みいれた瞬間から、どちらに歩けばいいのかわからなくなるほどに、光のドットと無限の空間に包みこまれます。
これだけでもすでに感動的なのですが、この光のドットたちが一気に高速で動いたり、ゆるやかに点滅したりすることで、光にふんわりとくるまれる、無限空間を高速で飛ぶ、といった日常では絶対に体験できない感覚を味わえる、という圧巻の作品なんです。
ここは人気の撮影スポット。私もさっそく撮影しようすると、「壁際で撮影すると面白いですよ」とスタッフさん。むむ、一体何が起きるの? ということで、さっそく撮影してみると……
自分の分身と、双子のような写真が撮影できるのです! ひとつの世界のなかにもうひとりの自分がいる、という不思議な気持ちに。
またこの作品では、チームラボ公式アプリを使って自分好みに空間を変化させることができるのです。これは作品のコンセプトの一部なので、ぜひお試しを。
なおアプリを入れない人のために、ボタンひとつで空間を変えられる場所も奥のほうに用意されています。
4. 人と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング – Infinity
「チームラボ プラネッツ TOKYO」のメインであり、話題となることが多いこの作品。
展示室内は水で満たされていて、そこに色とりどりの鯉が泳いでいます。ゲストは、このすこし温かい水の中にちゃぷんと入り、作品内を歩き回るのです。
水面には、自由に泳ぐ光の鯉が。足がぶつかると、鯉はその季節に合わせた花となって散っていきます。私が訪れたのは冬なので、鯉が変化するのは椿など冬の花でした。
この作品では、「クライマックスが近づいたら止まって見るのがオススメ」なんだとか。
クライマックスが近づくと、鯉がカラフルに発色し、泳ぐスピードもアップ。鯉の泳いだ道筋は光の軌跡となって残り、筆でカラフルなドローイングをしたように。そしてゲストの周りをぐるぐると泳ぎ始める鯉たち。
人を避けて泳ぐ鯉は、なんども同じ部分を泳ぎ、色が重なって徐々にまばゆく白く光ってきます。逆に人のいる部分は暗くなり、強烈なまでに幻想的な世界が創られていくのです! ……しかし、私は動いてしまいうまく撮影できませんでした。リベンジしたい……!
5.冷たい生命 / Cold Life
チームラボが設立以来取り組んでいるという、空間に書をしたためる『空書』を軸にした作品。「生」という漢字が浮かび上がり、周りには蝶や鳥が舞い、花が芽吹いたりと、文字で「生命」を表していました。この作品はデジタルだけど、本物の自然のようなリアルさもあり、ずーっと観察していたくなるのです。
意外と知られていないのが、この作品の前には長椅子が用意されているということ。私が訪れた際も、椅子に気がつかない人が多かった様子でした。ぜひとも、座ってご鑑賞くださいませ。
6.意思を持ち変容する空間、広がる立体的存在 – 自由浮遊、平面化する3色と曖昧な9色
空間内に、巨大な球体がたくさん。光の色が移り変わり、空間も球体もさまざまに色を変えてゆきます。
かなり大きいサイズの球体たちは、風と気圧の変化で動きが変化したり、叩くと色が変わったりします。巨大な球体だけど、とても軽いのでぶつかっても痛くないし、小さい子でも転がしたり持ち上げたりして遊ぶこともできます。
こちらも人気の撮影スポット。どんな撮影方法がオススメなのか聞いてみると「光が赤・緑・青色になった瞬間!」なんだとか!
と言われても、一瞬で色が変わるので撮影するのが超難しい……! 連写などで何度も撮影しまくり、やっと青色の瞬間に撮影が成功。写真をみると……
たしかに……たくさんあった球体が消えてる!
なんでも、赤・緑・青色のときだけ、球体の陰影がなくなって平面化した不思議な写真を撮影できるのだそう。これ凄いよ〜! ともう一度撮影しようと思ったけど、タイミングを見計らうのはかなり難しく、うまくできませんでした。無念。
7. Floating in the Falling Universe of Flowers
ドーム状のプラネタリウムのような空間。天井を見上げると、そこに広がるのは宇宙と、星のかわりに散りばめられた無数の花!花!花!
この作品、座るか寝転ぶかして天井の光景を鑑賞するのですが、スタッフさんいわく寝るほうがオススメ。暗いので顔が踏まれたらどうしよう〜なんて思いながらゴロンと寝っ転がってみました。すると……!
色んな種類の花々が次々と宙で舞ったり、上から降ったり、横から飛んできたりするのです! しかも花のサイズは超巨大なものから小さなサイズと様々。横から巨大な赤い花が飛んできたときは、「隕石だ!」と身構えてしまいました。
また時間が経つにつれて、徐々に「寝ている」というよりも「浮遊」しているような感覚になってきます。花の宇宙で、ひとりたゆたう私……。私もスタッフさんも時間を忘れてぼーっと過ごしてしまいました。
ちなみに、作品はコンピュータープログラムによってリアルタイムに描かれ続けていて、同じ瞬間は二度とないそう。こういう細かいところもすごい……。
【ひとりで来るのもオススメ】
うわさに聞いていた「チームラボ プラネッツ TOKYO」、想像以上にスゴい体験でした……。デート向けだというけれど、周りの存在をすっかり忘れてしまうので、フラっとひとりできても楽しめるなーと思いました。
行ってみたいという方は、「混雑をさける時間帯」や「オススメの服装」などチェックして行くのがオススメ。また営業時間やチケット料金は時期によって異なるので公式サイトをみてくださいね。
・チームラボ プラネッツ TOKYO
住所:東京都江東区豊洲6-1-16 teamLab Planets TOKYO
営業時間:平日 10:00〜22:00(最終入場21:00)、土日祝 9:00〜22:00(最終入場21:00)
※時期により異なるため HP をご確認ください
取材協力:teamLab
撮影・執筆=百村モモ (c)Pouch