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【本音レビュー】映画『九月の恋と出会うまで』は高橋一生にキュン死祭! 愛する人を守る姿が素敵すぎるのです…

   



【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、ネタバレありの本音レビューをします。

今回ピックアップするのは高橋一生と川口春奈が共演したラブストーリー『九月の恋と出会うまで』(2019年3月1日公開)です。書店員が選んだ「もう一度読みたい恋愛小説」の第1位に選ばれた松尾由美の同名小説の映画化。高橋一生さんは初の恋愛映画主演&川口春奈さんとも初共演。

美男美女のカップルによる不思議なパラレルワールドストーリーですが、これがなかなかうっとりさせてくれて良いんですよ~。では物語からいってみましょう。

【物語】

お洒落なマンションに引っ越してきた志織(川口春奈)は、部屋で不思議な声を聞きます。「こちらは一年後の未来です。あなたに危険が迫っている」それは強盗殺人にあうところだった志織を助けようと時空を超えて届いた、未来からの声でした。

相談を受けた隣人の小説家・平野(高橋一生)は、志織が事件をまぬがれて生き残ったことで“タイムパラドックス”が生じていることに気付きます。このままでは志織は1年後に消えてしまうかもしれない。“未来からの声の主”を探すためふたりは、奔走することになるのですが……。

【命をおびやかされてるのにフワっとライト感覚】

愛する人の「死」を予測できる人物が、その人を死から救う……という設定は、映画『フォルトゥナの瞳』と一緒ですが、あちらは死期が見える「瞳」を持った主人公の物語であり、命がけで愛する人を守ろうとするという重さがありました。実は本作でも、シラノは志織を救うために平野の尾行を依頼するのですが「死」をことさら強調していないため、印象としてはとてもライト。

志織自身も死を免れたのに「死ぬかもしれなかったんだ。怖い」という感情は希薄だし、志織の住むアパートも不思議な世界観で住人も生活感ゼロ。「もしかして全部夢の話?」と思ったくらいです。

【高橋一生が素敵すぎる展開に萌える!】

でもそれは本作が一番描きたかったことが、パラレルワールドで死を回避した人のその後を描くサスペンスというより、志織と平野がどういう風に気持ちを通い合わせていくかという恋愛面にフォーカスしていたからではないかと個人的には思いました。

そして、小説家志望の平野は志織に起こった不思議な現象にすごく興味を抱いて協力をしますが、ここからの高橋一生劇場が凄いんです!

ちょっと変わっているけど誠実で、知り合うほどに素敵さが増していく平野が本当にいいんですよ。声の主を探す行動がだんだん二人のデートに見えてくる展開もキュンだし、志織に誕生日プレゼントを渡すシーンもストレートでキュンだし、志織の大学時代の元カレが同じマンションに越してきたときに見せる平野の表情なんて切な過ぎてもう!

「うまくいっていたのに何で越してくるんだ!」と心の中で元カレに怒りが沸き上がってきました。また志織を演じる川口春奈さんがとーっても可愛いくて「二人が結ばれますように」と心の中で手と手を合わせて願っていました。

【平野の愛を独り占めの志織がうらやまし~!】

志織の命が助かったことから起こるタイムパラドックスの秘密は、劇中で平野が丁寧に説明してくれるのではぶきますが、正直ややこしくて、私の小さな脳みそでは理解に苦しむところが……(汗)。

でも、ひとつだけ言えるのは、全編通して志織を包んでいるのは平野の愛情。平野は、志織が彼のことを知らないときから志織に思いを寄せており、彼女はずーっと彼の愛を独り占めしていたのです。

ラストシーンに至るまで平野から志織への愛に溢れ、一生ファンはたまらない! 一生様には、もっともっとラブストーリーに出演してほしいと思いましたね~。というわけで『九月の恋と出会うまで』は大人女子でもキュンキュンできるラブストーリー、ぜひ女子同士で見てウットリしていただきたいです。

執筆=斎藤 香(c)Pouch

九月の恋と出会うまで
(2019年3月1日より、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー)
監督:山本透
出演:髙橋一生、川口春奈、浜野謙太、中村優子、川栄李奈、古舘佑太郎、ミッキー・カーチス
(c)松尾由美/双葉社
(c)2019 映画「九月の恋と出会うまで」製作委員会

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