これがピアノ!? デジタルピアノのコンテスト受賞作品が未来感あり過ぎ! SF映画にそのまま出てきそうです
日本の大手電子楽器メーカー「Roland(ローランド)」は、1972年以来続く老舗。1973年の電子ピアノの発売以来、デジタルピアノの可能性を追求してきました。
伝統的な音や形の制約を超えた理想のピアノを、次世代のクリエーターとともに考えていきたい。そんな想いから生まれたのが、2015年から開催されているコンテスト「ローランド・デジタル・ピアノ・デザイン・アワーズ」です。
「Unleash(解き放つ)」というテーマのもと世界中から集まったのは、常識にとらわれることのないデジタル・グランドピアノのデザイン全128点。
受賞作品を特設サイトに掲載されているのですが、どれもこれも超革新的で独創的。見たこともないようなフォルムやカラーのピアノがずらりと並んでいて、未来感がハンパないんです……!
【大賞作品をデザインしたのは大学生】
大賞に輝いた作品「Facet Grand Piano」をデザインしたのは、韓国・ソウル生まれの、Jong Chan Kimさん。
「Facet Grand Piano」はメタリックな質感と角ばったフォルムが非常にスタイリッシュで、ピアノ全体から漂う硬質なムードに目を奪われます。
斬新な佇まいに気をとられてしまいますが、構造的にもピアノとして理にかなっているとのこと。
スピーカーが本体下のベースユニットに納められていたり、鍵盤の前面に大型のフルタッチスクリーンが装備されていたりと、まさに伝統から解き放たれたデジタル・グランドピアノに仕上がっているんです。
【近未来の家具のようなフォルムが美しい優秀賞】
そして優秀賞に輝いたのはイタリアのNicola Russoさんによる「SONUS」。大賞作品とは異なり、全体的に丸みを帯びています。ピアノ本体と椅子が1本の輪で連結しているというユニークなフォルムは、ピアノというよりも近未来の家具のようです。
うねりを加えたエレガントな造形美で、デザイン面では高い評価を得たものの、演奏時の重量バランスやペダルの処理などの実用面が未知数であることから、優秀賞という結果に落ち着いたようです。
【奨励賞5作品はぜんぶ「攻めてる」】
……と、ここまで読んでいただければお気づきかと思いますが、このコンテストでは、デザインだけでなく実用性にも重きが置かれています。
そういった背景があるからなのか、奨励賞を受賞した5作品のデザインはとにかく尖ったものが多く、完全にSFの世界!
かたちといい、色艶といい、人間というよりもアンドロイドに弾いて欲しいようなピアノばかりで、ひと目見た瞬間からワクワクが止まらない~! 未来世界の乗り物みたいなピアノもあって、「本当にこんなピアノがあったらいいのに……」と、うっとり妄想せずにはいられないんです。
受賞作品についてもっと知りたいというみなさんは、特設サイトをチェック。あなたの中に眠った想像力を、これでもかというほど刺激してくれることウケアイですよ☆
参照元:Roland Digital Piano Design Awards、Roland[1][2]
画像=Roland used with permission
執筆=田端あんじ (c)Pouch