シルバー川柳の入賞作品にじわり…「Siriだけは何度聞いても怒らない」「懐メロが新し過ぎて歌えない」など切なさも満載です
毎年「敬老の日」に向けて公益社団法人 全国有料老人ホーム協会が公募している、「シルバー川柳」。
第18回目となる2018年には7872句もの作品が寄せられて、その男女比は、男性が54%で女性が46%。なんと最高齢の応募者は105歳の女性だったというのだから、お元気でなによりです~!
9月7日に発表されたのは20の入選作品。テッパンともいえる “シルバー世代あるある” ネタを筆頭に、若者の流行を取り入れた句など、バラエティーに富んだラインナップとなっているんです。
【ジワる7作品を選んでみた】
20作品の中から、わたしが独断と偏見で選んだ “ジワジワ度高め” な7作品はこちら☆
「デイサービス『お迎えです』はやめてくれ」(68歳男性)
「ベンツから乗り換えたのは車椅子」(65歳女性)
「『インスタバエ』新種の蝿かと孫に問い」(83歳男性)
「うまかった何を食べたか忘れたが」(52歳女性)
「Siriだけは何度聞いても怒らない」(32歳男性)
「無宗教今は全てが神頼み」(72歳男性)
「懐メロが新し過ぎて歌えない」(65歳男性)
どれも甲乙つけがたいほどの秀作ぞろいで、ユーモアにほんのすこしの毒っ気を混ぜ込んだ、皮肉のきいたものばかり。インスタグラムやSiriなどをごくごく自然に取り入れているところにも、若さとセンスを感じますよねぇ。
でもいちばん好きな作品を選ぶとしたら、ほんのり哀愁が漂っている「懐メロが新し過ぎて歌えない」でしょうか。 “懐かしい曲のはずなのについていけない” というところに、時の流れの速さや、逃れようのない老いを感じて、なんだかちょっぴり切なくなるから……。
【若い人からの応募もちらほら】
こうしてみるとチラホラ若い応募者の方もいるようですが、最年少は5歳の女の子だというのだから、それもうなずけること。なお上記にあげた作品の応募者で、52歳女性は福祉施設職員、32歳男性は社会福祉士の方でした。
今回ピックアップした句以外にも魅力的な作品がたくさんありますので、もっと詳しく知りたいというあなたは全国有料老人ホーム協会のホームぺージをご覧になってみてください。
ちなみに……今年の「敬老の日」は9月17日です。「すっかり忘れていたけれど『シルバー川柳』を機に思い出した!」というみなさんは、祖父母など身の回りの大切な人に、日ごろの感謝を伝えてみるのもいいかもしれませんね♪
参照元:プレスリリース、公益社団法人 全国有料老人ホーム協会
画像:Rocketnews24
執筆=田端あんじ (c)Pouch