もし服を選ぶように “身体のパーツ” を取り替えられたら…? ニューヨークの体験型アートイベント「A Human」が衝撃的
2018年9月5日からアメリカ・ニューヨークSOHOのマーサー・ストリートで開催される「A Human」は、4週間限定で行われる “アートイベント” 。
会場に並ぶのはなんと身体の一部で、洋服を着替えるかのように胴体や脚を替えて、お買い物感覚で “人体改造” しちゃおう! というのがイベントの趣旨のようなんです。
とはいえ本当に身体の一部を替えるのは不可能なので、並んでいるのは各パーツを模したアート作品。
デザインはリアルというよりもファンタジーに近く、公式インスタグラムには胸元に羽根が生えた女性や、肩から角がにょきっと生えている女性がいたりして、なるほどこういった方向性ならオシャレかも~!?
【かなり不思議でちょびっとホラー】
こちらのイベントは、現実と幻想の境界線をぼかすかのような奇妙なデザインの人体パーツが並んでいるのが特徴。
胴体の下部からイカやタコのような脚がにょろりと伸びる「ヒューマンコルセット」や、かかとがオウムガイのようにデザインされた「ヒューマンノーティラス」(ノーティラス=オウムガイ)など、SFや幻想画から飛び出してきたかのようなフォルムに思わず目を奪われてしまいます。
【「A Human」は「破壊的な遊び場」】
ウェブサイト「ShowClix」によると「A Human」はいわば、会場で見る景色や音、体験によって完成する “破壊的な遊び場” とのこと。舞台演出家のマイケル・カウンツさんによるサプライズ的な演出も楽しめるといいます。
ファッションを楽しむかのように身体の一部を改造するわけですから、たしかに “破壊的” という表現がしっくりきますよねぇ。
【コラボ相手もすこぶる豪華!】
ちなみに、この企画をしかけたのは、PR会社を経営するサイモン・ハック氏。リアリティー番組でキム・カーダシアンを有名にした立役者でもあります。ハック氏は海外サイト「VOGUE」で「A Human」の開催に至った経緯について
「人々が未来について想像するとき、暗く退廃的なものを想像するでしょう。私はユートピアを作りたいとは思わないけど、少なくとも楽観的な未来を描きたかった」
「未来予想のひとつとして、未来のファッションと自己表現を使いたかったのです」
と説明しています。たしかに、もし身体を自由にカスタムすることができたなら、未来の姿も大きく変わってきそうです。
コラボ相手も超がつくほど豪華で、ロンドンを拠点に世界で活躍している人気メイクアップ・アーティストのイサマヤ・フレンチ(Isamaya Ffrench)さん。さらにはDIESELのクリエイティブ・ディレクターとユニクロのファッション・ディレクターを務める、ニューヨーク在住のファッションデザイナー、ニコラ・フォルミケッティさんと、入場料40ドル(約4440円)を払うのが全く惜しくないほどの顔ぶれとなっているんです。
【外見だけでなく内部も人体改造!?】
見た目だけでなく、内部における人体改造も提唱している「A Human」には、カラフルな心臓(!)もラインナップされている模様。
そう遠くない未来に身体のパーツを気軽にカスタムできる未来がやってくると想像するだけで、ちょっぴりワクワクしちゃいますね。でも同時に、ほんのり恐怖もあるけれど……。
参照元:A Human、ShowClix、Instagram @ahuman、Vogue
執筆=田端あんじ (c)Pouch