【会社がつらいあなたへ】無駄な飲みの嵐、セクハラ、ブラックな職場…これ全部味わった私が体験談を書いてみる。
先日Pouchの記事でも紹介しましたが、新入社員の5月~6月のYahoo!検索ワードが切なすぎることになっているようです。
「飲み会 断り方」 「新入社員 やめたい」「涙が止まらない」「仕事 行きたくない」……このような検索ワードが上位に来るということはきっと、多くの新社会人たちが壁にぶつかり、つらい思いをしているということなのでしょう。
でも、社会人になってはや15年以上が経つ私ですが、こうした気持ちがめちゃくちゃよくわかるのです。なぜなら、自分も同じようなつらい経験をしたから……!
今回は、私が社会人になってからの体験談をお話しできればと思います。余計なお世話かもしれませんが、少しでも気持ちが軽くなる人がいればいいな、という思いを込めて。
【新卒で入った会社を3年経たずに辞める。】
私が大学を卒業したのは2001年。ちょうど、就職氷河期と呼ばれる時代へ差し掛かった年です。企業は軒並み新卒採用を絞り込んでおり、何のコネもなかった私はなんとかとある中小企業の事務総合職の内定をもらい、同期2名とともに社会人としてのスタートを切りました。
しかし。採用面接のとき「お酒は強いですか?」という質問がありました。その時点でまぁお察しではあったのですが、この会社、仕事後の飲み会がやたら多い。ほぼ毎日、どこかの先輩や上司から飲みの誘いが入ります。
独身でひとり暮らしなうえ、断ることが苦手な私はほぼ毎回つきあうことに。飲み代は先輩方がおおかた出してはくれるのですが、人と飲むお酒が好きではないし仕事後とはいえ気をつかうし、でとにかくしんどい。肉体的にも精神的にもしんどい。
しかもわりと歴史のある会社のため社風がめちゃくちゃ古い! 事務総合職で女性を採用しているといっても重役会議のお茶当番はなぜか女性のみ。上司からのセクハラは当たり前。女性の先輩までもが「ほら、女の子がお酒をついであげないと」と言う始末。これには「なんで? なんで? なんで?」とひと晩じゅう悩みました。
だんだんと「飲み会 断り方」「涙が止まらない」「仕事 行きたくない」というYahoo!検索ワードとまったく同じ状況に……。時代は変われど悩みは同じ。ほんとにつらいよね、新入社員。
【転職したもののブラックすぎて1年で辞める。】
ここで『痛快TVスカッとジャパン』のような「ひとこと部長に言ってやりましたよ!」「スカッと解決してやりましたよ!」なんてエピソードがあればよいのですが……そんなものはなく。3年目をむかえる直前に私は新卒で入った会社を辞めました。
そして「次こそやりたかった仕事を!」と思い、ライターになりたかった私は某編集プロダクションに転職します。
この会社は飲み会なんてものは一切ありません。……なぜなら「定時=終電」、終電帰りが当たり前というブラックすぎる職場環境だから! 結果、わずか1年で自分を消耗しつくして退職。しかもこのとき、当時付き合っていた自由人タイプの彼氏がある日突然海外へと放浪の旅に。
というわけで社会人4年目にして、ここで私の東京生活最大のドン底となる「職ナシ、金ナシ、彼氏ナシ」という状況がおとずれました。「頑張ってるのにどうしてこんなことに」「親に大学まで出してもらって何やってんだろ、私」「恋人までいなくなって支えてくれる人もいないや」と昼間から部屋でひとり酒を飲んで、ひたすら泣いていました。
【働いてるだけでみんな尊い】
それでも私はしばらくして新しい仕事を見つけました。働かないと生きていけないから! 新しい会社はこれまでよりお給料は少ないながらも仕事内容や同僚に恵まれ、私はそれまでとまるっきり違う、生まれ変わったかのような充実生活を送るようになりました。
そういうときにはプライベートでも変化が訪れるのでしょうか。26歳のときに後の夫となる男性と知り合い、28歳のときに結婚。12年経った今では2人の子どももいます。
キレイごとは言えないけれど、今となって思うのは、社会人3年ぐらいまでに経験するつらくて苦しい気持ちはあとあときっと人生の役に経つし、ドン底を経験したら後はラクなことも多いと思うのです。
だからといって「がんばって3年続けろ」「我慢が足りない」などとも私は言う気はしません。私たちの親世代、とくにバブル期を過ごした人たちとは時代がまったく違うわけで、今の世の中では毎日ちゃんと働いている誰もがじゅうぶんに頑張っていると感じてなりません。ほんとにみんな頑張ってるよ……!!
新入社員でセクハラを経験し、25歳で「職ナシ、金ナシ、彼氏ナシ」のドン底を経験した私も今年は40歳。まだなんとか毎日やれているので(先のことはわからないけど)、なんとか皆さんも今を生き抜いてください。ほんと世知辛い世の中だけど、真面目に悩めば悩んだぶんだけ後にはいいことがある、と今も私は信じてます。