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「おでん×大学芋」は超黄金コンビ! 「大学芋愛協会」奥野さんオススメの日暮里「ねぎし丸昇」が最高すぎました

   



大学芋への愛が高じすぎて「日本・大学芋愛協会」を設立し、昨年はテレビ番組『マツコの知らない世界』にも出演した会社員・奥野靖子さん

奥野さんに「大学芋にいちばん合う飲み物」を教えてもらううちに、私の中にも大学芋愛が着々と育ってきているような……。今回は「東京の大学芋専門店の中でもイチオシのひとつ」だというお店に連れて行ってくれることに!

それが日暮里にある「ねぎし丸昇」さん。なんとこちらは大学芋とおでんを売っているというかなりレアなお店なのです。

大学芋と……おでん……? いやいや、一緒に食べるイメージないけど、どんな感じなの……? でもきっと奥野さんのオススメなら間違いないはず!  信じてついていくのみですっ!

【お店のたたずまいからしてやられました。】

当日はJR日暮里駅で待ち合わせした奥野さんと私。西口からバスに乗り、5分ほど揺られます。下根岸駅のバス停で降りて1分ほど歩いたところで「ここが『ねぎし丸昇』さんです!」と奥野さん。

ちょ、ちょ……たたずまいからして度肝を抜かされました。

大学芋とおでんの店とは聞いていたけれど、まさかのふたつが隣り合ってるスタイルーーーッ!! 「おでん」「大学いも」と書かれた看板が隣同士に並んでいるとは……。どちらからでも入れますが、イートインスペースは大学芋店側にあります。

【20種以上そろうおでん、どれ選ぶ!?】

創業41年、ご夫婦ふたりで切り盛りしているという「ねぎし丸昇」さん。お店に入るとまずは奥様が取材に来たことをねぎらってくれ、「まずはおでんでもどうぞ」と笑顔で声をかけてくれます。


常連だけあって慣れた様子で注文していく奥野さん。聞けば2か月に一度は訪れているそうです。続いて私も注文を……と思ったんですが、メニューの多さにビックリ!


選んだのは……おでんの定番、大根、玉子、こんぶ、ちくわぶ。そして変わり種としてお店のオリジナル「山のさち」「もちっ子」の計6種。……なかなかよくないですか、この布陣!

【薄口のだし汁に味の染み込んだ具材】

お店の看板に「江戸うすくち」と書いてあるとおり、こちらのおでんのだし汁は色は薄くついている程度。透明感があってキラキラと光り輝いているかのようです。

まずは大根から。……箸でスッと切れて口に入れるとホロホロと溶けるかのよう。味がしっかりと染み込んでいて口の中においしさが広がっていきます。

お店で手作りしているという「山のさち」は、いなりの中を開くとにんじんやこんぶと一緒にえのきやしめじといった山の幸が顔をのぞかせます。他のおでんも中まで味がしっかり染みていて、ほんわかした気持ちになります。

【衝撃! 大学芋とおでんがこんなに合うなんて】

さて、おでんをそろそろ食べ終える……というところに大学芋(100g 180円)が出てきました! 見た目からして美しい……!! 適度なサイズにカットされた黄金色のさつま芋にたっぷりと絡んだ透明の蜜。上に乗った黒ごまがアクセントとなった、これぞ王道的な大学芋といえましょう。

食べてみると、まるでじゃがいものようなホクホク感。奥野さんも私も思わず「おいしい……」と声が漏れ、そのおいしさをしばししみじみと堪能します。

そして、意外なことに……おでんと大学芋、合います……!! 奥様が出してくれた日本茶もそれはもう間違いナシにマッチするんですが、おでんのだし汁を飲んで大学芋をパクっとひと口。口の中が甘いから、今度はだし汁をズズッ……今度は甘い味が恋しくなって大学芋……。なにこのおでんと大学芋の永久機関……!! 最高すぎる!!

奥野さんは「ねぎし丸昇」さんの大学芋の魅力を次のように話します。

「初めて食べたときに、ホクホクとした食感とよーく蜜の染み込んだしっとり具合に感動しました。くどい甘さじゃないので食べ飽きないんですよね。いつ食べても味にムラがなく期待を裏切らないお店です」(奥野さん)

【おでんにも大学芋もこだわりが…】

ここでご主人に話をうかがってみることに。聞けば「ねぎし丸昇」のおでん種は、素材も作り方もどれひとつとして手を抜かず作られているのだとか。


たとえば、大根三浦半島から取り寄せたもので、立派でつややか。おでんとは別の鍋で、1日以上かけて茹でて、茹で汁を捨てて、薄めた醤油で煮て、冷まして……を繰り返しているそう。

さらに、出しには昔ご主人が築地の魚河岸にいた際のツテなどで仕入れという、九十九里浜で獲れた煮干しや北海道の日高昆布などが使われています。……それにしてもこんなに大きな煮干し、初めて見た!!

【さつま芋の性格に合わせた作り方を】

また、さつま芋も1年の中で品種を変えていてそれぞれの芋の種類に合った作り方がされているそう。ちなみに、この日、大学芋に使われていたのは「紅系14号」というさつま芋でした。

甘さや柔らかさ、水分量などそれぞれのさつま芋に合わせ、油の温度や揚げる回数など変えているといいます。そこにあるのはご主人の「食への好奇心」にほかなりません。

【こんなお店、近所に欲しい!】

取材中も引っ切りなしにお店に大学芋やおでんを買いにくる人がいましたが、ご主人と奥様の気さくであたたかな応対は下町のイメージ通り。

現在は子どもの数は減ったとはいえ、今も学生たちが学校帰りに寄ったり、近所の奥さんがお鍋を持っておでんを買いに来たりという光景がそこにはあります。

ご夫婦の人柄がお店にも味にも現れている「ねぎし丸昇」さん。「こんなお店が家の近くにあれば……」と何度も奥野さんとつぶやきあったのでした。

【今回訪問したお店】

ねぎし丸昇
住所:東京都荒川区東日暮里4-2-1
電話:03-3807-0620
営業時間:10時30分~19時30分(月〜土、売り切れ次第終了)
※繁忙期はイートイン不可のときもあり

参考:大学芋愛協会
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch

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