【目があう調味料】砂絵みたいに人間の手で詰められたブルガリア調味料「シャレナソル」を食べてみた
お料理の味が劇的に変化するスパイス。ただ種類がありすぎるがゆえに、「何をどう選んだらよいの?」という声も聞こえてきそうです。味の想像がつかなかったり、使い方がよくわからない場合は、ビジュアル重視で選んでみるのもアリ……かも?
今回ご紹介するのは、ブルガリア生まれの「シャレナソル」。ブルガリア大使館の方に教えていただいたもので、塩と複数のハーブをミックスした、ご当地の伝統的な調味料なんですって。
これがビジュアルからしてインパクト大! 料理好きの心に訴えかけてくるものがあります。
【めちゃくちゃアーティスティック!】
ブルガリアに伝わる春の伝統行事「クケリ」は、日本で言うところの「なまはげ」に近いもの。カラフルなお面をかぶり、悪霊を追い出す魔よけの儀式です。
シャレナソルには、このクケリをモチーフにしたものと、ブルガリア北西部で生産されている伝統的なカーペットをモチーフにした「フォークロア」の2種類があります。
どちらのボトルも「これが調味料?」と目を疑ってしまうほどアーティスティックな仕上がりですが、よりインパクトの強い「クケリ」の方をチョイスしてみました。
【何が入っているの?】
フタを開けると、なんともエキゾチックな香りがするシャレナソル。材料は、黒海沿岸の湖で採れる天日塩。そこにパプリカ、ターメリック、サマーセーボリー、フェヌグリークの4種類のハーブとスパイスをミックスしているそうです。
単にミックスしているのではなく、調味料を模様にしているところが非常にユニーク。ブルガリアではどこの家庭の食卓にも置いてある大変ポピュラーなものだそうですよ。
【外国人の友人たちと試食してみました】
ブルガリアの調味料は初めての体験! それゆえに、日本人の私の味覚だけではちょっと不安も残ります。
そこで、料理にハーブやスパイスを使う習慣のある外国人の友人と共に試食することにしました。試食に参加してくれたのは、オーストラリア出身のTさんとフランス出身のCさんです。
オーストラリア人Tさん:「初めて出合う味。エキゾチックな味で、なかなかおいしいね。オーストラリアにはない味だと思うな。顔のイラストになっている調味料なんてすごく珍しいから、ホームパーティーなど人の集まるシーンで喜ばれそうだね」。
フランス人Cさん:「なんて芳しく、懐かしい香りなんだろう! 僕の祖父や祖母が料理を作るときに使用していたハーブとスパイスの香り、味を思い出すな。とてもおいしいし、素敵なデザインなのだけれど、中身が詰まりやすいのが唯一の難点かも」。
【塩とハーブのスッキリ感が揚げ物に◎】
私も食べてみましたが、セロリのような香りが食欲を刺激。見た目からは想像しづらいけれど、塩気が強くあっさりしています。トンカツやカキフライ、天ぷらなどの揚げ物に振りかけると、脂っこさにハーブのスッキリ感が加わってくどさが和らぎ、美味しく食べられるんです。
【クセは強いけど、ほどよい具合に西洋風】
ただ、このシャレナソル、単独だとかなり自己主張の激しい調味料だと思います。ヨーロッパ料理にはよく使われますが、私たちにはあまり親しみのないフェヌグリークの味がとても強いからかも?
けれどもエキゾチックなスパイスではありますが、ガラムマサラのように何にかけてもカレー味になるわけではなく、ほどよい具合に西洋風の味が実現します。
【ポトフも簡単! でも使いすぎに注意】
たとえば煮物の味付けに使うと、たちまちヨーロッパ風に変身! 豚肉やソーセージを、キャベツ・玉ねぎなど甘みのある野菜と一緒に煮込むときに加えると、フェヌグリークやサマーセーボリーの爽やかな香り、そしてパプリカの甘い風味で、とても奥深い味わいになるんです。レストランでいただくポトフを想像していただくと良いかもしれません。
また塩気とハーブの香りが楽しめるので、シンプルなフレンチドレッシングに少量加えてもグッド。
ただし使うときは、量を調節した方が良さそう。一度にたくさん入れず、少しずつ味を見ながら入れるのをオススメします。
今回は楽天ショップ「SHOP SOFIA」で取り扱っていたものを購入しましたが、他にAmazonなどのネットショップでも通販できます。私はこのシャレナソルがとても気に入ったので、料理好きな人へのプレゼント候補にしてみたいと思います!
参照元:ippin、楽天ショップ
取材・撮影・執筆=sweetsholic (c)Pouch