【介護脱毛】脱毛しておくと介護される時に便利な時代が来た? 介護士に本音を聞いてみた
高齢化が進んでいる日本。内閣府によれば、2025年には65歳以上の割合が約30%に。2060年には39.9%に達して、国民の約2.5人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計されています。
そんななか、最近注目されつつあるのが「介護脱毛」なるワード。「自分が第三者から介護を受けることを意識し、ワキや局部などを脱毛する」というものだそうです。
医療脱毛専門院『リゼクリニック』が、両親の介護中、または両親の介護を控えた全国30~40代の男女220名を対象に『介護とムダ毛』に関するアンケートを行ったところ、女性の6割以上が「介護脱毛を希望」と答えたそうです。
……これからの時代、VIOの永久脱毛は常識になる!? そもそも本当に処理していたほうが介護はしやすいの? 気になったので、実際に現役の介護士の人にも聞いてみました!
【女性の6割以上が「介護脱毛を希望」】
アンケート調査によれば、「介護時に妨げになること」として「局部のムダ毛(62.7%)」を挙げた人が6割以上、特に「肛門部位(72.3%)」を脱毛していれば楽と考える人が7割以上いるという結果に。
また、自身の介護時を想定したときに、女性の6割以上(63.6%)が「介護脱毛を希望する」と答えています。
【しかし男性は6割以上が「介護脱毛を希望しない」】
このアンケート、男性についても見てみると、また別の結果に。男性は「介護脱毛を希望」と答えた人は3割ちょっと(34.6%)。6割以上が「介護脱毛を希望しない」と答えており、女性とは正反対な結果となっています。
介護のみを考えるならば、男女かかわらず脱毛していたほうが楽なのは同じはず。やはり根底には「ムダ毛を見られたくない」という女性特有の思いが大きくあるのかもしれませんね。
【介護職の知人に聞いてみた】
ここで、この道20年というベテラン介護士の知り合いに、実際のところはどうなのか聞いてみることに。
「脇も肛門周囲の毛も、女性は歳を召されると不思議とほとんどなくなりますね。一方、男性のほうがガッチリ生えたままの人が多いかも。皆さん、トータルでの毛量は少なくなりますが、広範囲に生えている方や毛自体が長い方は若いころのままのようです。
毛の長さがある方だと拭き取る際にむずかしかったりするので、不衛生な状態のままだと膣炎や膀胱炎になりがちです。清潔保持のためにも短くカットしたいなぁというのが現場の本音だったりしますね。
ただ、それを上司に話したところ、家族の了承がないと無理だという回答でした。顔の産毛や眉はカットできるんですが、下の毛はできないというのは現場的にはジレンマかもしれません」
なるほどー。介護する側の配慮や清潔保持の観点から考えると、毛が多い、濃い人などはVIO脱毛していたほうが利点が多いということでしょうか。
【介護脱毛、どう考える?】
こうした話を聞くと、将来のことを考えて若いころに永久脱毛をしておくというのはアリなのかもしれないと思えてきますね。まあ、ムダ毛がないのは年齢関係なく自分自身も何かと楽ですし。
「自分がキレイになりたいから」「自分が快適でいたいから」ではなく、「将来の介護を考えて」脱毛するという意識は今後さらに広まっていくのでしょうか? 脱毛サロンや医療系クリニックとしては新たな顧客開拓にもなりそうです。
たかがムダ毛、されどムダ毛。高齢化社会が進むと、こんなところにまで悩みの種やビジネスチャンスが転がっているということかもしれません。
参照元:プレスリリース、内閣府
執筆=鷺ノ宮やよい (c)Pouch