くずし字で書かれた『源氏物語』が108円で読めるよ! だけどガチすぎて読みたくても読めない…
平安時代中期の長編小説、紫式部『源氏物語』を、たった108円で読むことができる。そんなウワサを聞きつけて、Amazon.co.jpにアクセスしてみたところ……ホントだ! 電子書籍Kindle版の値段が108円、月額980円で電子書籍読み放題の「Kindle Unlimited」だったら無料になっておりますっ。
『源氏物語』のサンプル版を喜び勇んでダウンロード、さっそく読んでみることにしました。
【読みたくても読めない…】
だがしかーし! 読みたくとも、ページを進める手が一向に進もうとしないのです。なぜならばそこに書かれていた文字は現代ではおおよそ目にすることのない「くずし字」だから。書籍の情報を見ると、こちらの出版年は1600年。安土桃山末期から江戸時代初頭頃に出版されたもののようです。「い」「ま」「ふ」など平仮名で書かれた部分はところどころ読めますが、あとは何て書いてあるのかすらわからない……。ああ、わたしって無知!
【国会図書館が所蔵している資料をKindle本に】
Amazon.co.jpによれば、この『源氏物語』電子書籍は、国立国会図書館が所蔵しインターネット上に公開している資料とのこと。
著作権保護期間が満了したタイトルの画像データをKindle本として最適化し制作したもので、原本からの修正は最小限。古書特有のページのキズや汚れ、ページの欠落などがそのまま残っている場合があるそうなのですが、パッと見たかんじはまあまあキレイ。汚れはあるものの、さほど気になりません。
文字さえ難なく読むことができれば、ストレスフリーで読み切ることができるのではないかと思います。文字さえ、読めれば……!
【ユーザー満足度は高い!?】
しかし、カスタマーレビューでもっとも多かったのは5つ星。「素晴らしい」「読みやすい」と軒並み大絶賛されているではないですか……。
「みんなそんなにくずし字読めるの?」と不思議に思っていたら、どうやら同じくKindleで無料提供されている与謝野晶子訳の「源氏物語」のレビューと混ざっていたようです。ああビックリした……。
ちなみに紫式部のライバルである清少納言の『枕草子』のKindle版もありました。しかしながらこちらも、『源氏物語』同様に知識がなければところどころしか読めないので、くずし字の勉強するつもりで挑戦してみてはいかがでしょうか。
参照元:Amazon.co.jp / 源氏物語、Amazon.co.jp / 枕草子、国立国会図書館デジタルコレクション
撮影・執筆=田端あんじ(c)Pouch