フランスで「冷凍のお寿司」を発見したので食べてみた → 見た目も味も衝撃的だったよ…
共働き世帯の多いフランスでは、冷凍食品や缶詰など、すぐにいただける食品が数多く販売されています。
なかでも質の高い冷凍食品は、なんといっても冷凍食品専門店「ピカール(Picard)」のもの! 最近では日本進出も果たしているこのピカール、本拠地・フランスのお店は品ぞろえがとても豊富で、近頃はエスニックメニューも充実しています。もちろん、和食も!
みそ汁に焼き鳥、ギョウザに枝豆なども冷凍食品になっているのですが、なかでも特に驚いたのが……冷凍の、SUSHI! 鮮度命のお寿司を冷凍するって、いったいどういうこと!? しかし需要はあると見えて、冷凍寿司のラインナップはどんどん増えている様子。
よし、これは試してみるしかないッ!! 握りと巻き寿司10コ入りの「10 Sushi」を購入してみました。果たして、冷凍寿司のお味は……!?
【衝撃的な見た目】
家に帰り、早速を開けてみると……。かなり衝撃的なお姿。
サーモンは、冷凍焼けしていそうな予感。本当に、パッケージ写真のようなフレッシュな寿司に変貌を遂げるんでしょうか。
内容は、サーモン握り 3貫、エビ2貫、サーモンの海苔巻2、カニカマ(!!)の海苔巻2巻、きゅうりの海苔巻1巻。わさび、ガリ、そして割りばしが付いています。
冷蔵庫に入れて解凍するのを待ちます。解凍時間は冷蔵庫で4時間以上。
【フランス人の夫に叱られる!】
冷蔵庫から出してみると……やはり冷凍焼けしている……。
季節の限定商品や冷凍バゲットなど、おいしいものがたくさんあるので、普段からちょくちょく利用しているピカール。それゆえ寿司にも少し期待していたのですが、これは見た目からしてヤバそう。
写真を撮り終え、レビューをしようと準備しているところへフランス人の夫が帰宅。
夫:何ソレ? どうしたの??
私:面白そうだから買ってみた。
夫:明らかにマズそうなんだけど……。いくらしたの?
私:8.5ユーロ(約1070円)。
夫:そのクオリティでその値段って(白目)。お金の無駄遣いだ!!
私:……仕事なんだよ!
夫はこれまで私が買ってきたピカールの冷食にケチをつけたことは一度もなかったのに……冷凍SUSHIのせいで夫婦喧嘩が勃発するハメに!
気を取り直して、試食してみます。
【試食を中断せざるを得ない状況に】
文句を言いつつも、試食に参加してくれた、本当は優しい夫でした。
まずは、酢飯のチェックです。
……これが「きちんと炊けていないのでは?」という、生硬さ。かなりボソボソした酢飯です。
そして本番。握りのエビとサーモンをいただいてみた……ところ!
ヤバイ、これはマジでヤバイ!! サーモンもエビも、これはもうほんとうにひどい味(生臭さを通り越した意味不明な味)で、普通に食べたらお腹壊しそうなレベルだと2人とも判断。
私よりもずっとお腹の強い彼も「さすがにこれは食べられない」と、2貫で断念することにしました。
【フランスの寿司が全てまずいわけではない】
ちなみに今回の冷凍寿司、ネタやシャリだけでなく、しょう油の味もちょっと不思議でした。冷凍と解凍のせいなのでしょうか。
ひどい結果に終わりましたが、フランスの寿司がまずいのではなく、冷凍の寿司がひどかったというだけです。
専門店の寿司も、大型スーパーで売られているその場で作りたての寿司も、日本のそれとは異なるものの、新鮮だし普通においしいんです。
おそらくは、生モノを寿司にした状態で冷凍するってところが難しいのではないかと。
フランスは食のレベルが高いので、クオリティが低くマズいものは売れないはず。だからこの「10 Sushi」は本当に不思議です。果たしてこれは本当の姿なのでしょうか? 冷凍寿司とその人気ぶりについて、引き続き取材してみたいと思います。
撮影・執筆=sweetsholic (c)Pouch