写真みたいだけど実は油絵! スーパーリアリズムを追求するメキシコ人画家の絵が今にも動き出しそう
女性の体をとらえた写真……と思いきや、なんと本物そっくりの絵! 油絵画家のオマール ・オルティス(Omar Ortiz)さんは、1977年メキシコ生まれ。女性の裸体を主なモチーフとして、スーパーリアリズムと呼ばれる作風の絵を日々描き続けています。
【写真を撮るところからスタート】
スーパーリアリズムとは写真を元にして、対象を克明に描写すること。
オルティスさんの作品制作を記録した映像を観ると、写真やタブレット端末に表示した画像を見ながら描いています。まずはモデルさんを撮影することが、作品づくりにおいて欠かせない工程のようです。
【最終的に行きついたのが「油絵」という手法】
公式サイトによると、オルティスさんはグラフィックデザインの学位を取得。ハンド・ドローイングやパステル画、チャコール画、水彩画、アクリル画、そしてエアブラシなど、さまざまな絵のテクニックを学んできたのだそう。
大学を卒業する際「将来は絵で食べていく!」と決意したのだそうで、その後はアーティストのカルメン・アラルコンさんに師事。油絵を学んだ後、この手法がもっとも優れた技術と確信したことが、現在につながっているんですって。
【細部までじーっくり観て!!】
まずは鉛筆でデッサン。続いて色を重ね、頭に思い描いていたカラーを生み出して、写真そっくりな絵へと仕上げていきます。
皮膚表面の細かなしわや節、きゅっと浮かび上がる筋肉、思わず触れたくなるつややかな髪の毛。もっとも息をのむのは光と影によって生み出される美しい陰影で、今にも動き出しそうな質感から、相当なこだわりが見てとれます。
【作業風景は必見】
「自然光のもとにある肌の色やニュアンスを、どこまで再現できるのか。楽しみながら挑んでいるよ」と、オルティスさん。うっとりと見惚れてしまう作品の数々は、公式ウェブサイトとインスタグラムからチェックすることができます。
また動画サイトVimeoやYouTubeでは制作風景を観ることができるので、ぜひこちらもあわせてご覧になってみてください。
参照元:Omar Ortiz、Instagram @omar_ortiz_artista、YouTube、Vimeo
執筆=田端あんじ (c)Pouch