Style Up! [BEAUTY News]

最新の美容情報をお届けするサイトです☆彡

映画『パディントン2』はパディントンと悪党の戦いにハラハラドキドキ! 007級のアクションから目が離せない【最新シネマ批評】

   



【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が最新映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、レビューをします。

今回ピックアップするのは『パディントン2』(2018年1月19日公開作)です。お騒がせクマ・パディントンのロンドン大騒動を描いたのが、前作『パディントン』。

今回はパディントンの敵役に、英国の名優ヒュー・グラントを迎えてパワーアップ。前作よりも楽しく素晴らしい出来栄えなのですよ。ではサクッと物語から。

【物語】

ペルーの山奥から出てきたクマのパディントン(声・ベン・ウイショー)は、ブラウンさん(ヒュー・ボネヴィル)の家での生活も慣れて、今や近所の人気者です。そんなパディントンが、ペルーにいる大好きなルーシーおばさんへのプレゼントを買うために働くことになります。そのプレゼントは素敵な飛び出す絵本。

でもその絵本にはある秘密があり、それを狙っていたのが落ち目の俳優ブキャナン(ヒュー・グラント)。警察の手違いでパディントンが逮捕されてしまい……。パディントンとブキャナンは絵本を巡って闘うことになるのです。

【パディントンの紳士な人柄にキュン】

パディントンの魅力は、あのモフモフした抱きしめたくなるボディと紳士的なところです。礼儀正しく常に穏やか。ブラウンさんとのロンドン生活で英国紳士のたしなみを覚えたのでしょうか。同じクマでもアメリカの『テッド』とは大違いです。見た目はクマだけど中身は中年オヤジのテッド。かたや見た目はクマでも中身は英国紳士。この違い! アメリカとイギリスの違いでしょうかと言ったら、アメリカの人は怒るかな?

そんな紳士な一方、けっこうおっちょこちょいなパディントン。いざ働き始めたらやっぱり失敗ばかりで、理髪店ではお客様の髪をうっかりバリカンで刈ってしまったり、これは触っちゃダメ、そっちに行っちゃダメというのにやってしまうというドタバタが爆笑を巻き起こします。ちょっと「Mr. ビーン」みたいなんですよね。ビーンは人間だけど、しゃべらない。でもパディントンはクマだけどしゃべるという不条理(笑)。イギリス同士だし、共演してほしいと思ったりしましたよ。

可愛いルックスでドタバタ大騒動を巻き起こすパディントンですが、近所の人の中には「よそ者」だとパディントンに敵意を持つ人も登場し、イギリスはじめ、ヨーロッパ各国の移民問題がチラリとのぞきます。この映画は前作から「多様性を受け入れる」がテーマですから、本作はより踏み込んでいると言えるかもしれません。

【英国がカラフルポップにイメチェン】

前作でもその色鮮やかなパディントンの世界が大評判でしたが、本作もヴィジュアルにワクワクです。イギリスはクラシックで大人な都会のイメージですが、それを覆したのがこの映画。

まずはブラウンさんの家が素敵。玄関入ってすぐのらせん階段、壁紙の花、明るいイエローを基調にしたダイニングキッチン、子供たち二人も成長し、それぞれの部屋も彼らの個性がつまっていて楽しいです。

その家を取り巻く街並みもカラフル。ロンドンってこんなに明るく可愛い街だっけ? と思ってしまう。映画の中の世界とはいえ、パディントンが暮らす世界は、現実とファンタジーがうまい具合にミックスされているところがいいですね。

【アクションシーンは007級!】

いちばんパワーアップを感じさせるのはアクションでしょう。絵本の秘密を知り、我が物にしたいブキャナンとパディントンが絵本を取り合うシーンは後半のハイライト。列車での追いかけっこでは、イギリスだけに007ばりのアクションを見せます。

また、パディントンを助けるためにアクションに参戦するブラウン夫妻がいいんですよ。ブラウンさんは今回かなり体当たりなアクションを披露しています。意外に体が柔らかくて笑えます。そしてブラウン夫人(サリー・ホーキンス)は、スイミングが上手くてビックリです。二人が特技を駆使してパディントンを救うために必死になるところは、心の中でずっと頑張れコールをおくりたくなります。

ちなみにブラウン夫人のサリー・ホーキンスは、ギレルモ・デル・トロ監督作『シェイプ・オブ・ウォーター』(2018年3月1日公開)に主演しており、すでにアメリカの数々の映画賞を受賞。アカデミー賞も最有力と言われています。本当にすごい女優なので、しっかりチェック。まずは『パディントン2』のブラウン夫人を軽やかに演じる彼女を見ておくことをオススメします。

パディントンの声を演じるのは前作同様にベン・ウイショー、日本語吹替え版の声は松坂桃李で、敵役ブキャナンの声は斎藤工が担当しています。これは字幕版、日本語吹替え版、両方見たくなっちゃいますね! デートでも女子同士でもOKな映画です。


執筆=斎藤 香 (C) Pouch

『パディントン2』
(2018年1月19日より、新宿バルト9ほか全国ロードショー)
監督:ポール・キング
出演:ヒュー・ボネヴィル、サリー・ホーキンス、ブレンダン・グリーソン、ジュリー・ウォルターズ、ジム・ブロードベント、ピーター・キャパルディ、マデリーン・ハリス、サミュエル・ジョスリン、ヒュー・グラントほか
(声の出演:ベン・ウイショーほか)
(C)2017 STUDIOCANAL S.A.S All Rights Reserved.

 - blog, くま, イギリス, エンタメ, サリー・ホーキンス, パディントン, ヒュー・グラント, ベン・ウイショー, 児童文学, 斎藤工, 新作映画, 映画レビュー, 最新シネマ批評, 松坂桃李