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フィギュア界最大のスキャンダル…汚れた女王・トーニャの人生は驚きの連続! 映画『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』が面白すぎる理由【最新シネマ批評】

   


【最新公開シネマ批評】
映画ライター斎藤香が現在公開中の映画のなかから、オススメ作品をひとつ厳選して、レビューをします。

今回ピックアップするのは『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2018年5月4日公開)です。フィギュアスケーターのトーニャ・ハーディングの半生を描いた作品なのですが、みなさんご存じですか、トーニャ。若い人は知らないかもしれませんね。

90年代に米国代表として2回も五輪に出場した選手で、女子スケートでトリプルアクセルを成功させた史上2人目の人物なのです(ちなみに最初の成功者は伊藤みどり)。しかし、全米選手権前にライバル選手を怪我させて裁判沙汰になるなど、ドス黒いトラブルメイカーでもあったのです。

彼女の人生がもう凄すぎて……。では、物語からいってみましょう。

【物語】

1970年オレゴン州ポートランドで生まれたトーニャ(マーゴット・ロビー)は、4歳でスケートの才能を開花させ、母親のラヴォナ(アリソン・ジャーニー)はコーチをつけてトレーニングを開始します。彼女は何よりもスケートを優先させ、トーニャが失敗すると激しい暴力を振るいました。

21歳でジェフ(セバスチャン・スタン)と結婚してからトーニャはスケーターとして開花。アメリカの女子フィギュア選手で初めてトリプルアクセルを成功させますが、私生活ではDV夫のジェフとの殴り合いが日常茶飯事……。

そして、事件は、リレハンメル五輪の選手選考を決める大会前に起こりました。スランプになったトーニャを見て、ジェフと友人はライバル選手のナンシー・ケリガンにダメージを与える計画を立て、実行に移してしまうのです。

【笑っちゃうほど強烈過ぎる前代未聞のスケーターと毒母】

フィギュアスケートは技術と芸術が融合した氷上の華麗なるスポーツ。日本だったら、美しくてエレガントな浅田真央選手羽生結弦選手のイメージが強いです。しかし、アメリカのトーニャ・ハーディングの半生はエレガントの真逆でした。

貧しい家庭から脱する鍵は「スケートだ!」と母親はトーニャが失敗すれば殴り、口答えをすれば蹴り上げました。暴言なんて当たり前で、まさに毒母! そういう家庭に育ったので、トーニャにとって暴力は日常。

本来なら「かわいそうなトーニャ」となるはずなんですが、本人の気の強さ、ありあまる体力、ケンカ上等なスピリットは笑っちゃうほど強烈! 

【上り詰めたスターダム、そして転落】

一方で、貧しい生活からトーニャがトリプルアクセルの修得で人生を激変させてからの快進撃は、なかなかのカタルシスを感じさせてくれます。正直、あの母親との超悲惨な生活環境から、よくぞ五輪出場までスケート人生のコマを進めたなあと思いました。一度は母親に腕を刺されていますからね(驚)。

やっぱりトリプルアクセルってフィギュアスケートでは、最高難度の技なんだなあと改めて思いました。真央ちゃんをはじめ、たくさんの選手がこだわり続けたのも納得です。

しかし、3回転を成功させてなお、トーニャはスポンサーがつかず、ダイナーでウェイトレスをしながらスケートのトレーニングを続けます。「私は嫌われ者だから、バイトしないとスケートする金がないし、衣裳も自分で作らないとあかんのよ」とやさぐれるトーニャ………。

母も娘も無知ゆえに、問題が起こると真正面からぶつかるしかなく、加えて、愚かな男しか周りに寄ってこないから、ジェフと友人がライバル選手(ナンシー・ケリガン)の足を襲撃するという、とんでもない事件を起こしてしまうわけです。

【引退しても嫌われ者の壮絶な人生】

結局、五輪に2回出場したものの、メダルには届かなかったトーニャ・ハーディング。ナンシー襲撃事件の主犯ではなかったものの、五輪後の裁判で彼女はスケートをする権利をはく奪されてしまい、その後、プロボクシングに転身するというビックリな人生を歩んでいます。

フィギュアスケーターのドロドロの私生活として重く描くやり方もあったと思うのですが、全体的にブラックコメディになったのは、毒母とトーニャのキャラのなせる技ではないかと。「真面目に描くより、ブラックコメディに仕立てた方がよくない?」と監督が思ったのではないでしょうか?

逆境の連続だったゆえに、トーニャのたくましさには感動すら覚えます! 恐らく今後、こういうフィギュアスケーターは出てこないと思うし、人生をサバイバルしていく女の物語として見ておいて損はないです。本当に面白いですよ!

執筆=斎藤香 (c)Pouch

アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル
(2018年5月4日より、TOHOシネマズシャンテほか全国ロードショー)
監督:クレイグ・ギレスピー
出演:マーゴット・ロビー、セバスチャン・スタン、ジュリアンヌ・ニコルソン、ボビー・カナヴェイル、アリソン・ジャネイほか
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