「女性にハイヒールを強制するのは禁止」という行政命令がフィリピンに！ ハイヒールは可愛いけど長時間履くのは辛いのです…
以前 Pouch では、「ハイヒールを履かなかったことを理由に、無報酬で強制帰宅させられたイギリス人女性」のニュースについてお伝えしました。そしてこのたびフィリピンでは、女性に職場でハイヒールの着用を強制することを禁止する行政命令が出たのだそうです。
海外サイト「The Telegraph」によると、販売員として働く4人の女性が労働組合にハイヒールを履くことで生じる苦痛を訴え、その後フィリピン労働局が「健康や安全面を考えたうえで、企業は女性に対しハイヒールを強制してはならない」と発表。
禁止命令は、2017年9月29日に正式に施行される予定だと報じています。
【性差別と危険な労働条件からの解放】
政策調整のリーダーを務めるフィリピン連合労働組合連合会のアラン・タンジュシさんは、「これにより女性は性差別、そして危険な労働条件から解放される」とコメント。
また労働組合の広報担当者は、「今年4月にカナダのブリティッシュ・コロンビア州が同様の命令を出したが、全国的に禁止するのはフィリピンが初だと思う」と話しています。
【2.5cm以上のヒールを履くことを強制してはダメ】
禁止命令によって、今後企業は女性が実用的で快適な靴を履けるようにしていかなければならず、ヒールが2.5cm以上の靴の着用を強いることはできなくなるのだそう。
「ハイヒールを履いて長時間立っていると痛みや疲労の原因となるだけでなく、脊柱や関節にも問題を引き起こす可能性がある」と、フィリピン労働局は強く訴えています。
禁止命令が生まれる発端となった4人の女性は、「会社に直接苦痛を訴えたら、報復されたり解雇されたりしてしまうのではないか」と怖れ、労働組合に助けを求めたのだそうです。タンジュシさんは、他国もフィリピンの動きに続くことを望んでいると話していました。
【ヒールは好きだけど…長時間はツライのよね】
ハイヒールで長時間過ごすことがどれほど大変で苦痛を伴うことなのか、女性のみなさんなら身をもって体験しているはず。痛いのはもちろん、皮がむけたり豆ができたり、最悪の場合は足の形が歪んでしまうケースだってありますものね……。
イギリスの週刊誌『STYLIST』が男性スタッフたちにハイヒール体験をしてもらったときなんて四苦八苦していたし、「怖い」「強制してただただ申し訳ない」と本音を漏らしていたほど。
フィリピンに続く国はあるのか、今後の動きが気になるところです。世界中の女性たちが好きな靴を履いて働くことができる。そんな時代がそう遠くない未来に実現してほしいと、強く願ってやみません。
参照元：The Telegraph
画像=Pouch編集部
執筆=田端あんじ (c)Pouch
